2016.06.06
ダブル・アイリッシュ&ダッチ・サンドイッチは、米グーグルなどのグローバル
企業が行っている海外収益を節税する有名な方法です。
簡単に言うと、税金が高い国では経費を計上する一方で、税率の低い国で利益を計上して、
納税額を減らす方法です。
具体的には、アイルランドに『実態のない持ち株会社』と『情報処理などを行う実態のある会社』を2社、
オランダに『知的管理会社』を1社つくり、
その3社をバミューダ諸島の『名義会社』が管理支配している形にします。
上記の4社と米国本社を利用して、ライセンス料を売買などして、米国外の顧客の売上利益を節税します。
わざわざアイルランドに法人をつくる理由は、
アイルランドにある企業はその経営を外国企業が管理している場合、
外国法人扱いとなりライセンス料が非課税になり、管理している外国で課税されることになります。
そして、法人税のかからないバミューダ諸島にある名義会社が管理支配しているので、
税金が発生しないのです。
また、オランダ法人は、ライセンスを譲る際、両国租税条約により、アイルランドの源泉税課税が発生しません。
このように、それぞれの国の税制の特徴を利用して、グーグルなどは、節税しているそうです。
ただ、実際は、米国のタックスヘイブン合算税制『サブパートF条約』というものが適用され、
その分は、米国に納税しているようですが、それでも節税に有効のようです。
小林