「脱税の方法」でディスカッション?!
今回で、6回目となりました、JICA事業で南東欧の役人を迎えてのセミナー、 行ってきました。
南東欧の経済発展のために、各国の経済政策担当者等、これから国のシステムを整備していくエリートを日本に招いて、 中小企業に対する支援策をいろいろと勉強していただく研修のひとコマで、日本の税制と中小企業税制を担当させていただいています。 1ヶ月の研修の最後の1日で、大事な役割だと少々緊張しながらも、楽しんできました。
6回目になるのに、英語は通訳の方にまかせっぱなしで、挨拶すら「おはようございます」「ありがとう」「どういたしまして」 と日本語で通しました。最初の2~3年は、冒頭のあいさつと締めの挨拶は、 当時清水さんという女性スタッフにお願いして英語の挨拶を書いてもらったのを読んでいたのですが、ここ数年はそれもナシ。英語ができれば、 それぞれの研修生の方々とも個別にコミュニケーションがとれて、より楽しめることはわかっているのですが。。。。
今年も午前10時~午後4時まで。クイズ形式で興味を持ってもらい、その後、内容を補足する形で講義を進めました。 参加意識を高めるため、ポイント制にして賞品も用意。伯母が作ったストラップ用?の人形です。和風なので喜んでもらえました。
↓皆さん、手に持っているのが、その人形ですが、小さくてさっぱり見えませんね。今回は、アルバニア・ ボスニアヘルツェゴビナ・モルドバ・セルビア・ウクライナの5カ国の8名の方々でした。
今回は、クイズ形式に加え、2グループに分けてディスカッションもしてみました。それぞれが日本企業の経営者であるとして、 脱税の方法を考えてみてもらい、相手グループや私が税務当局であればそれをどのように見破るか、というような形式でやってみました。 テーマとしては不謹慎ですが、地域的に、大きなブラックマーケットが存在するとも言われ、 所得をどう捉えるかというのが共通課題だと聞いていましたので、それなりに意義もあるだろうと思っています。このディスカッションが、 予想以上に盛り上がり、18項目のアイディアが出てきました。
↓チーム別に書き出してもらった脱税アイディア。相手チームが、「2番と5番は同じ意味で重複している」 と指摘するなど、白熱しました。
その最初のアイディアについて、私が見破る方法をお伝えしたところ、そのアイディアを出した研修生から「いや、 それに対してはこのような方法で・・・」というように、すぐには引き下がらず、自身の生活がかかっているかのように、 真剣に考えてくださいました。その粘り強さは、さすが国を代表するエリート役人!と感心いたしました。
↓上のアイディアを書き出している様子。お互い、「こっちのん見たらアカンで」 と英語でおっしゃっていました。たぶん。。。
↓クイズでトップ賞となった、ウクライナのお二人。右がタチアナさん、 左がオレクサンダーさん。 ご自身のカメラで記念撮影しておられたので、便乗して撮らせていただきました。
来年もぜひ、やってみたいですね。。。
ちなみにクイズの問題は、こんな感じ。。
・日本政府が発行する国債残高は?
・所得税の確定申告者のうち、電子申告している人の割合は?
・法人のうち、黒字で申告している割合は?
・税務調査があった場合、追徴がある割合は?
http://www.ft-tax.com/old/2008/12/post_285.html 20年の時の様子